量化を目指すには、素牛の系統のよし悪しが何よリも物をいうという。
肥育するうえでは、初期の段階(生後10〜16ヶ月)に良質な粗飼料である乾草、それに濃厚飼料を多く与え、骨格の形成と丈夫な内臓をつくる。その後は食い止まりを抑えるため、稲ワラを一日に2〜3回与え、混合飼料の一定量を平らに採食するように心掛けている。
また、牛が気持ちよく生活ができるよう、牛舎の環境管理にも配慮している。夏は涼しく、冬は暖かくが基本。平久井さん宅の牛舎は高台にあるため、夏は南からの風通しがよく、北にはさらに小高い山があって北風を防ぐという立地条件に恵まれている。排泄物などは夏は15日に1回、冬は25日に1回の割りで取り出し、新しいモミガラを敷いて、牛床はつねに清潔にしている。
牛を肥育するうえで平久井さんは、「最も注意するのは、病気を出さないことです。”牛はよく食べて、よく寝る”といわれるので、快適な生活環境に心掛けています。健康状態にもつねに気を配っています」と高品質の枝肉生産をめざしている。
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